「鯖(さば)ずし祭り」とも呼ばれる伊豆木八幡宮秋季大祭(7、8日)を前に、飯田市三穂で1日夜、郷土料理「鯖ずし」の作り方講習が開かれた。地区内の主婦16人が集まり、三穂食生活改善推進協議会のメンバーと調理の基本を確認し合った。7日には、各家庭のこだわりレシピを披露し合う「我が家のさばずし祭り」(実行委員会主催)が同館で開かれる。
伊豆木では宵祭りの7日は神社にサバの姿ずしが奉納され、家庭でも昔からサバのちらしずしを食べる風習が受け継がれている。鯖ずし講習は「伊豆木だけでなく、三穂地区内にある多くの家庭でも作ってもらえるように」と、数年ぶりに開いた。
浅野道代支部長らは、調理法が家庭によって違うことを考慮しながら、サバのおろし方や酢に漬ける時間、生臭くならないこつなどを分かりやすく指導。参加者は調理をしながら各家庭で使う薬味、特徴などをじょう舌に語り合った。
講習会の参加者は「嫁いで長いけれど、家族にサバが苦手な人がいたので今まで作らず、教えてもらえる機会もなかった。これからは家で作りたい」「ほかの家庭の味も知りたいと思って参加したところ、同じ思いの人もいて、発見も多かった」と話していた。
浅野さんは「鯖ずしは皆さんの地道な努力で広く知られるようになり、専門家に味も認められるなどして盛り上がってきた。オーソドックスな作り方をもとにそれぞれで工夫し、若い主婦にも伝えてくれたら」と期待を語った。
「我が家のさばずし祭り」は午後3時から5時まで、同館学習室で開く。各家庭に伝わるサバの仕込み方から盛り付けまでのレシピを紹介するほか、実物も展示する予定。後日レシピ集を発行する計画もある。