桜前線が歩を早め、南信州広域連合が飯田地方の開花宣言を発表してほぼ2週間。各地で次々と桜が咲き始め、県南の春を本格化させた。飯田市大宮通りの桜並木も見ごろを迎え、散歩をしながら桜見物を楽しむ市民の姿でにぎわっている。
大宮通りでは、飯田お練りまつり(先月26―28日)時にはすでに満開を迎えた並木南端のエドヒガンザクラをはじめ、大宮諏訪神社から南に400メートルにわたり伸びる約150本のソメイヨシノは、4月に入ってから気温が低めで推移し、満開になるまで多少時間がかかった。
しかし4日、同並木で開かれた桜祭りでは絶好のタイミングで満開に。現在、夜はちょうちんの点灯が行われており、昼夜問わず楽しめる幻想的な「花のトンネル」に大勢の見物客が訪れている。
桜並木は、1947年の「飯田大火」で荒廃した町の復興を願い、植樹したのが始まり。現在は大宮神社から市公民館前までの約1キロにソメイヨシノを中心とする155本が植えられ、周辺自治会でつくる保存会が樹木の管理や環境整備を行っている。