かぶちゃんファームで柿の収穫

地域の話題

[ 2018年 11月 6日 火曜日 16時39分 ]

山本地区の畑で行う柿の収穫

 飯田下伊那地域の特産品「市田柿」の生産を手掛けていた「かぶちゃんファーム」(鏑木武弥社長)=飯田市川路=の破産に伴い同社が管理してきた柿の所有権が不明確となり、収穫ができずに荒廃につながると懸念の声が上がる中、同社の破産管財人が「1キロあたり50円で収穫できる」との条件を示したことで、一部の畑では企業や個人による収穫が始まっている。

 破産管財人の意向を受け、県や市町村、JAみなみ信州は情報を共有。市などが地権者らに伝えた。地域農業への影響を低減しようと県農地中間管理機構とも連携を強化しながら、地権者、収穫希望者らの相談に応じ現場への案内を行うなど仲介的な役割を担っている。

 飯田市鼎中平の農業生産法人「丸中中根園」(中根正佳社長)は、同市三穂と山本地区のかぶちゃんファームが管理してきた畑で収穫を計画する。5日までに三穂での収穫を終え、6日から標高の高い山本で収穫作業に入った。柿の熟度にもよるものの、今週末までには作業を終えたい構え。両地区合わせ約70アールの畑で、約10トンの収量を見込んでいる。

 同社は6年前から市田柿の生産をはじめ、徐々にその規模を拡大。今年は、自社の畑や契約農家からの仕入れなど、約30トンの取り扱いを計画していた。

 自社加工施設を持ち、関東や東海圏のスーパーなど独自の販路も開拓。現状、需要に供給が追いついていないことから同畑での収穫を決めたという。中根社長(49)は「加工施設を増設したこともあり、受け入れ可能と判断した」と話す。

 一方で「当初は畑全体で収穫できると思っていたが、同じ畑の中でも『この木は別の人』というケースがでてきた。畑の中で飛び地ができてしまうのは大きな課題」と指摘する。

 また、中根園では、今回収穫した畑に関して、中間管理機構などを通じ地権者と契約を結び、今後も管理を行いたい意向を示しているが、市農業課によると「今回はあくまで柿の実の収穫についての条件が示されただけ。柿の木の所有や畑の管理などについては未だ不透明」という。

 かぶちゃんファームが管理していた柿畑は、飯伊で40~50ヘクタールに及ぶとされており、収穫適期を迎えた現在も、収穫の動きは限定的。市農業課は「収穫を希望する企業や個人の動きは把握しているが、最終的には破産管財人との直接的なやりとりとなるため、具体的にどの程度収穫が行われているのか、正確な把握はできていない」とした。

  

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