チヨガニの爪化石を発見、座光寺小の近藤響君

地域の話題

[ 2013年 12月 7日 土曜日 13時02分 ]

 飯田市立座光寺小学校3年の男子児童はこのほど、タカアシガニの仲間の絶滅種「チヨガニ」の成体とみられる爪先端部分の化石を、千代の米川峠で発見した。成体の爪先端部分の発見は国内で初めて。市美術博物館学芸員の小泉明裕さんは「今回見つかったチヨガニが生息していた約1800万年前の千代の環境や、タカアシガニの仲間の進化を知る上で貴重な資料」としている。

 チヨガニは1957(昭和32)年、千代小学校校庭北側で約1800万年前のカニの幼体の化石が発見され、採取場所の地名に由来して名付けられた。65(同40)年には成体とみられる脚の一部が見つかり、現在生息している世界最大のカニで、日本固有種のタカアシガニの仲間であることが判明。タカアシガニは現在1種が生息しているが、絶滅種としてチヨガニを含む2種が確認されている。

 9月ごろに家族と化石採集に出掛けた男子児童は、米川峠で見つけた泥岩を家に持ち帰って金づちで割ったところ、内部から長さ約3センチの化石を発見。何の化石か判断できなかったため、10月に市美術博物館へ持ち込んだ。

 化石を調査した小泉さんは、カニの右のはさみの可動部先端とみて、先端から10ミリほどの内側部分がさじ状に広がっていることや、表面のいぼ状円形突起の中央に丸いへこみがあることなどから、タカアシガニの仲間と判断。発見場所からチヨガニの可能性が高いとした。タカアシガニの標本と比較し、化石の脚を広げた幅は1~1・5メートルとみている。

 小さい頃から恐竜が好きで、化石に興味を持った男子児童。ことしの夏休みから家族と一緒に米川峠に通い、これまで貝や植物などの化石を採取してきた。「珍しい化石がとれてびっくりした。これからも米川峠に通って化石をとりたい」と話していた。

 化石については、同館で7日午前9時35分から行われる第37回下伊那地質研究会発表会(入場無料、申し込み不要)で、小泉さんが紹介。来夏に同館で開催される化石展でも取り上げる。またカニ化石の研究を行っている千葉県立中央博物館主任上席研究員の加藤久佳さんに化石を提供し、さらに詳しく調査を進める予定。

  

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