飯田市の上郷地域まちづくり委員会特別委員会「モーリーの森応援隊」は2日、日本固有種のカエル「モリアオガエル」の卵塊観察会を上郷黒田の野底山森林公園で行った。小学1年生から80代までの一般18人と隊員12人が参加し、繁殖地「カエル沼」(県天然記念物)で白い泡状の卵塊を確認した。
モリアオガエルが同公園のイメージキャラクターであることから、公園の維持管理をボランティアで行う応援隊が初めて観察会を企画。隊員の案内で、飯沼諏訪神社の御柱が切り出される小鈴地籍の天然林を散策してから、カエル沼に向かった。
カエル沼では1週間ほど前に卵塊1個が確認されており、この日は8個を発見。帰りは約5キロの林道を歩き、森林浴を楽しんだ。参加者は「小学生の頃にカエル沼に来た記憶がよみがえってきた」「次は家族と来たい」などと感想を語った。
野底山のモリアオガエルは例年6月ごろ、カエル沼や八王子神社の池の周辺に集まって、水面の上に伸びた枝先に卵塊を産み付ける。
ふ化して水中に落ちたオタマジャクシは、成長してカエルになると池沼を離れ、標高の高い場所へ移動して生活する。今年は、昨年よりも1週間ほど卵塊の発見が遅かった。
カエル沼に続く林道は通常閉鎖されており、観察を希望する場合は公園管理事務所に申し出る。問い合わせは管理事務所(電話0265・22・0915)へ。
◎写真説明:カエル沼で行われた観察会