飯田市三穂地区まちづくり委員会の子ども育成委員会(前澤直二委員長)は19日、立石高齢者クラブ(岩下喜内会長)の協力で正月飾りのおやす作り教室を行った。親子連れ30人ほどが訪れ、地域の伝統行事を体験した。
おやす作りは子ども育成委員会による「この指とまれ」事業の一環として、毎年年末に行われている。集まった親子連れは、おやすが年神様を迎えるための正月飾りで神様へのお供え物の器に由来することを聞くと▽おやす▽しめ縄▽幣束―の3つのグループに分かれて作業を体験した。
わらを組み合わせておやすの形にしたり、わらをなってしめ縄を作ったり、紙を切って幣束の形にしたりと、親も一緒になって楽しんだ。
毎年参加している三穂小5年の女子児童の一人は「きれいにできてよかった。自分で作ったおやすを家に飾るのが楽しみ」と喜んだ。
講師の岩下会長は「今はクリスマスなど他の行事のほうが注目され、だんだんと昔ながらのものが失われていっているが、地域のものを若い世代に伝えていきたい」と語った。