上村、南信濃が合併10周年記念講演会

地域の話題

[ 2015年 10月 6日 火曜日 9時25分 ]

 飯田市上村、南信濃の遠山2地区が同市に合併して10年となり、4日に「遠山郷の未来像~次世代へバトンを渡すために~」と題した記念事業が南信濃の旧木沢小学校体育館で開かれた。4部制で、遠山中学校生らによる意見発表や牧野光朗市長の講演、同市日赤奉仕団上郷分団による紙芝居「遠山」の初披露などを企画。人口減少などの課題を見つめつつ、豊かな自然や文化を育んできた風土と絆を再確認し、住民主体の地域づくりへの意気込みを新たにした。両地区まちづくり委員会が主催し、150人余が来場した。

 旧上村、旧南信濃村は2005年10月1日に同市に合併した。市によると、同年10月末と15年9月末現在の人口比較は上村が700人から459人に、南信濃は2172人から1576人に減っている。

 開会あいさつで南信濃まちづくり委員会の玉置洋一会長は人口減少・高齢化などの課題の一方、南アルプスの登山道や下栗の景観の整備、上村小沢川の小水力発電事業などの取り組みを例に「住民主体の地域づくりの姿勢は最近、顕著に芽吹いている」と指摘。「地域の絆や結束力を糧に、これから何ができるのか、次世代にどうつないでいくか、10年の節目にあらためて考える機会になれば」と話した。

 遠山中の生徒たちは4月から、総合的な学習の時間を利用して遠山郷の「霜月祭り」を学習。9月26日の文化祭では、地域住民約100人とともに「遠山の未来を考える」討論会を開いており、今回、これらの成果を発表した。

 霜月祭りへの理解や関わりを深める中では「地域の一員として伝統ある祭りを守っていきたい」の思いを強めたことを報告。討論会では、子育てや医療福祉への不安に対し「あいさつや近所づきあいなど交流を大切にする」、就労面では「職場を増やすことは難しいが、(住宅を安くしたり、居住環境を良くしたりして)ここから通いやすくする」などの意見が出たといい「遠山の未来を明るくする活動を積極的に行いたい」と決意を伝えた。

 牧野市長は「既成概念を乗り越えて自立した地域をつくる」と題して基調講演。人口減少・少子高齢化などの時代背景を踏まえ「地域の課題は自分たちで解決するという自主自立が求められる。創造性を発揮できる地域になれば、活力が生まれ、活路が開かれる」と呼び掛けた。

 中学生たちの発表には「若い皆さんが地域の将来を考え、どうしたいかの思いを前向きに語ってくれたことは大きな可能性であり、大きな希望」と目を細めた。

  

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