南信州観光公社の「信州最南端天龍村中井侍 お茶摘みとお茶作り体験」が1日、天龍村内で開かれた。北信や中信などから訪れた20人が、中井侍の急峻な地形での茶摘み、野菜ソムリエのクボジュンこと久保田淳子さんと釜炒り茶作りを楽しんだ。
川路駅に集合した一行は飯田線に乗って中井侍まで電車で移動。快速のため田本駅などでの停車はなかったものの、山深い場所にある無人駅の姿に旅行客は大喜び。中井侍駅から茶畑までの道のりは雨だったものの、天竜川両岸に広がる山と霧、茶畑や民家の姿に感銘を受けた様子。
茶摘みはカッパを着ての作業。南信州茶手もみ保存会から二番茶の摘み方を教わると、新芽から3枚の葉を丁寧に摘み取り、腰につけた籠に入れていった。
引き続いて、2グループに分かれて家庭用のホットプレートでの茶作りと天龍村の散策。炒り蒸しした茶葉を手もみし、乾燥させながら形を整えると1時間ほどでお茶が完成。さっぱりとして渋みが少ない釜炒り茶の味を楽しんだ。
参加した女性(62)は「以前からここに来てみたかった。霧が多くて断崖絶壁で中国のような風景。景色がとても魅力的」と話す。クボジュンさんは「ホットプレートのお茶作りは手軽にできる。とりたての茶葉でできたてのお茶を飲むのは格別」と話していた。お茶摘みとお茶作り体験は8日にも飯田市南信濃を舞台に開始する。