人面把手付土器が出土

地域の話題

[ 2020年 3月 21日 土曜日 14時34分 ]

 松川町元大島の馬坂地籍にある「馬坂遺跡」の縄文時代中期の住居跡から、人面把手付土器が出土した。同一体の土偶の破片3個も同時に発見されており、発掘調査を担当する酒井幸則さんによると「このような形で発見されることは類例がない」という。付近では国内3例目(町内2例目)となる目鼻のない人面把手も出土した。

 一帯は、宮ケ瀬橋架け替え工事に伴う道路改良で遺跡発掘調査が続けられ、これまでに縄文時代から平安時代にかけての16軒の住居跡が見つかった。隣接する「竹越遺跡」では昨年、平安時代の謎の巨石遺構も発見されている。

 今回調査した区域では約5000年前の縄文時代中期の住居跡3軒が見つかった。うち、1軒の住居跡から人面把手と同一体の土偶片3個が出土した。

 酒井さんによると、土偶は祭祀などの儀式で意図的に破壊されて持ち帰られるため、同一体の破片が近くで見つかることは珍しい。

 今後の発掘調査で、さらに別の同一体の土偶片がないか調べるほか、人面把手とつながる他の土器片がないかを調査する。発掘は今月末ごろまで。

 酒井さんは「女性に関わる出土品はあるが、男性に関わるものが出ていない。住居周囲に埋葬や儀式の跡があり、ここが祭祀に関わる場所だった可能性もある。今後の調査で明らかにしていきたい」と話していた。

 人面把手付土器は、土器の縁に人間の顔が造形されたもので、伊那谷や八ケ岳南西麓、山梨県の出土品で顕著にみられる。

 町内では、北垣外遺跡から目鼻や口などがない「のっぺらぼう」の人面把手付土器が出土し、町指定有形文化財となっている。同様の形式は珍しく、松川町のほか東京都八王子市に破片の出土例があるという。今回新たにもう1例が見つかった。

◎写真説明:町内では初の目鼻がある人面把手

  

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