信州棚田ネットワークがセミナー開く

地域の話題

[ 2019年 11月 22日 金曜日 15時29分 ]

 棚田の保全活動を行う団体や市町村でつくる「信州棚田ネットワーク」は20日、「オータムセミナーin南信州」を飯田市座光寺のエス・バードで開いた。会員を中心に農業関係者約140人が参加。保全団体の活動事例を参考に、県内の棚田地域全体の活性化を目指して意見を交わした。

 県農政部によると、県内には同市千代の「よこね田んぼ」など日本の棚田百選に認定された16カ所のほかにも複数の棚田が存在する。

 一方で保全管理の担い手が減少し、今後の維持に不安を抱えている地域が多いことから、保全団体の情報共有や魅力発信、多様な主体の連携・協力の促進を狙い、ことし4月に信州棚田ネットワークを設立した。

 セミナーでは、農林水産省の職員が8月に施行された「棚田地域振興法」について、保全に関わる支援情報や取り組みのポイントなどを解説。協力企業と保全団体が活動事例を報告した。

 このうち、よこね田んぼの保全活動で中心的な役割を担うNPO法人「里山べーす」の上原祐二事務局長は、棚田のオーナー制度や喜久水酒造(同市鼎切石)と連携して行っている棚田米を使った日本酒造りを紹介。よこね田んぼを中心に据え、千代地区全体を活性化させようと取り組んでいる様子を伝えた。

 続いて行われたパネルディスカッションでは「棚田の新たな活用に向けての課題と可能性」をテーマに、地元団体、企業、学校関係者が討論した。

 よこね田んぼ保全委員会の関口俊博委員長は、メンバーの高齢化を課題に挙げ、「若者を取り込んだ体制にしていかなくてはならない。若い人の加入次第で今後が左右される」。上原事務局長は「千代でも他の分野では若者の活躍が目立ってきているが、農業への参加は少ない」と難しさを語った。

 また、棚田米を使った日本酒製造について、喜久水酒造商品本部の後藤高一部長は「酒を観光客にも販売していくには一地域だけでは難しい」と指摘。行政や企業との連携体制構築の必要性を強調した。

◎写真説明:信州棚田ネットワークによるセミナー

  

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