飯田市座光寺の元善光寺(本多秀賢住職)では、正月に向け、福升や破魔矢、熊手など縁起物の準備に追われている。24日、本多住職は「社会が明るく良い年になるように」との願いを込め、福升一つひとつに「福」の文字を書き込んでいった。
元善光寺では毎年、1升と5合の福升を各300個用意。5合には、3つの面に3頭ずつ、計9頭の馬が描かれており「うまくいく」の語呂合わせとなっている。また、5合=半升ということで、「商売繁盛、うまくいく」と、商売人を中心に人気を呼んでいる。一升にも「一升繁盛」の意味があり、こちらも節分まで人気の縁起物だ。
大みそか、除夜の鐘を一般参拝客がつけるのが魅力の元善光寺。ことしも午後10時から先着108人に整理券と干支のお守りを配布し、打鐘は同11時50分からスタートする。本多住職によると、毎年1番を競い、正午頃から待つ人もいるという。
飯田下伊那で最多の参拝客が足を運ぶ同寺院では、正月3ケ日で約4万人の人出を見込んでいる。