冬至の日の21日、飯田市三穂地区で作られた「万次郎カボチャ」を使った献立が市内の小中学校9校で提供された。子どもたちは風邪が流行っているこの時期に、カロチンなどの栄養素を多く含む地元産かぼちゃをほお張り、健康維持に努めた。
三穂地区農業振興会議(林高功会長)とあじさい会(坂巻京子代表)が遊休農地対策として昨年から栽培し始めた同カボチャ。ことしは株数を6株から10株に増やし、倍となる600個ほどを収穫した。一般的なカボチャよりも甘味があり、栄養価も高いという。
冬至に合わせた「食育の日」のこの日、「学校給食にもぜひ使ってほしい」という両団体の厚意により、矢高調理場などが調理している給食に使われ「カボチャすいとん」として子どもたちに振る舞われた。
市立鼎小学校(児童数767人・近藤一彦校長)では給食の時間に放送で万次郎カボチャが紹介された。
児童らは「甘さがすごくて、今まで食べた中で一番のカボチャだった」「やわらかくておいしい」と笑顔を浮かべた。
前日から準備し、5200食を調理した矢高調理場の佐々木雅子場長は「地元の小学生も一緒になって大切に育てたカボチャ。しっかり味わい、農に対して意識を向けてほしい」と願っていた。