地区の食文化次世代へ 児童ら柚餅子作りに挑戦 天龍村坂部

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[ 2017年 12月 7日 木曜日 15時23分 ]

関さん(左)から作り方の指導を受ける天龍小の児童

 天龍村坂部の柚餅子生産者組合(関京子組合長)で6日、天龍小学校の3年生男子児童3人がユズを使った保存食「柚餅子(ゆべし)」作りに挑戦した。組合員の高齢化や集落の人口減を受けて生産量は低下しているものの、「何とかして食文化を継承していきたい」と関さん(82)らが作り方を丁寧に指導した。

 柚餅子は輪切りにしたユズの果肉をくり抜き、特製みそを詰め込んで乾燥させる保存食。坂部地区では伝統の保存食を残そうと、同組合が1975(昭和50)年から生産に取り組んでいる。

 同小3年生は毎年この時期に生産所に訪れ、関さんらから手ほどきを受け、調理の仕方を学んでいる。

 今年は約100グラム超のユズを8対2の割合で輪切りにし、果肉を次々とくり抜いて皮の器を作成。中に詰める練りみそにはくるみやごまを混ぜ合わせ、ヘラを使って皮の器に詰め込んだ。あめ色になるまで蒸した後、一度手直しをして最後は乾燥室に運んだ。作業の合間には絞ったゆず汁も味わった。

 児童たちは1人10個を目安に、関さんのきょうだいや有志も参加して、1日で200個以上作り上げた。柚餅子は3~4カ月間ほどかけて日陰干しにし、熟成が終わる春を待つ。

 この日使ったみそは児童たちが大豆から作り上げたものを使用。熊谷朋哉君(9)は「初めてだったけどうまくできた。食べてみたい」と話した。

 同生産組合は地区に残る食文化を次世代に伝えたいと、地元の女性たちを中心に42年前に発足。ピーク時は1万個を製造していたが、集落の人口減や高齢化で製造量は2000個ほどになり、近年は数百個にまで減少。今年9月には二人三脚で関さんを支えてきた夫の福盛(よしもり)さんが86歳で亡くなり、次年度からの組合活動の継続も困難な状況になっている。

 関さんは以前から後継者育成に積極的で、村の地域おこし協力隊にも声を掛けて技術を伝えてきた。関さんは「以前のような販売は無理でも、何とか地域の食文化を継承していきたいという思いは強い」と話した。

 参加した元協力隊で村内在住の村澤雄大さん(30)は昨年、柚餅子作りの体験ツアーを初めて企画。「ここには坂部の冬祭り(国重文)もある。さまざまな資源を結び付けていくことで誘客や外貨を稼ぎ、それが継続への大きな原動力になると感じている」と話した。

  

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