豊丘村の福島てっぺん公園で19日から25日まで、イルミネーションが飾られた。今年は密集を避けるため、事前の告知や宣伝をせずに実施。青色を基調にしたLEDライトで医療従事者に感謝を示すとともに、地域のクリスマスシーズンを彩った。
伊那谷の夜景とともに楽しめるイルミネーションとして知られる。毎年、夏の灯籠まつりとともに福島てっぺん公園の代表的な行事として続いてきた。
今年は灯籠まつりが中止となり、棚田オーナーによる交流イベントもなかった。イルミネーションも中止が検討されたが「このままでは地域の活動が失われてしまう」と規模を縮小して決行した。
駐車場が狭く、通常開催すればマイクロバスによる送迎が必要なことから、告知など事前周知を一切行わなかった。地域の住民や、山の明かりを見て訪れる人などがひっそりと楽しんだ。
規模は例年の半分程度だが、公園周囲にはクリスマスツリーやサンタクロースなどを模した電飾が並び、幻想的な雰囲気に。不安を抱えながら業務に当たる医療従事者に感謝の気持ちを示す青色を基調にしたイルミネーションも飾った。
福島区の林茂治区長(71)は「今年はコロナ禍で地域の行事がほとんどできない状態だった。皆で作り上げてきた活動を来年につなげるためにと、最後にイルミネーションを行った。地域の皆に明るい気持ちで新しい年を迎えてもらいたい」と話した。
◎写真説明:てっぺん公園のイルミネーション