日本貿易振興機構(ジェトロ)と飯田信用金庫駒場支店、阿智☆昼神観光局による訪日外国人旅行客への接遇ワークショップが7日、阿智村昼神温泉郷の観光センターで開かれた。旅館スタッフなど30人ほどが参加し、渡瀬恵津子さんを講師に外国人へのおもてなしの心を学んだ。
昼神温泉郷では、他の観光地と比較して外国人旅行客はまだまだ少ないものの、同観光局によるとここ数年で外国人旅行客と接する機会が増えてきたという。長期滞在する外国人旅行客の受け入れは、1、2泊や日帰りの国内旅行客よりも観光交流による経済効果が大きい。
「おもてなしは食や名産品、歌や踊りなどのものでもてなすことと裏表のない気持ちで相手の心に寄り添うという2つの意味がある」と渡瀬さん。外国人には、相手の目を見つめるアイコンタクトや表情が大事だと訴えた。
欧米では不可欠なマナーとしてレディファーストを挙げ、こちらが従業員でも道を譲られることもあるという。「その際は断らず、ありがとうと受け入れるのが大事」と話した。
多くの訪日外国人が困るのはコミュニケーションがとれないこと。また多言語の表示は「外国人旅行客を歓迎することの表明。ネット上でフリー素材も配布しているので活用を」と呼び掛けた。
コミュニケーションで最も大切なのは表情。笑顔やビッグスマイル、注意をするときの厳しい顔、感動を共感する表情などを練習した。
外国の宗教上や食事のタブーやジェスチャーの意味の違いなども紹介。各旅館からの質問に答えて、具体的な場面での対処法などもアドバイスした。