長源寺(飯田市箕瀬町)の早川英章(えいしょう)住職(77)が来年1月1日から、京都市山科区にある日蓮宗の大本山・本圀寺(ほんこくじ)の第107世貫首(かんじゅ)(最高責任者)となる。晋山式は6月14日。
山梨県身延町にある日蓮宗の総本山「久遠寺」が「東の祖山」であるのに対し、本圀寺は「西の祖山」と呼ばれている。
早川住職は2012年に貫首に次ぐ役職の「総監」と参与になり、その後7人いる参与の筆頭に就任していた。
貫首に推挙されたのは今年4月22日。8月に他界した第104世の伊藤瑞叡貫首の後継者を検討するその後の総代会で認められ、6月に京都から来た使者が「招請状」、貫首専用の袈裟などを持参した。
伊藤貫首は早川住職の夫人の兄。兄弟が貫首を継承することは本来難しいが、関係者が協議した結果、伊藤貫首と早川住職の間に代務住職を1人挟むことでこの問題を解消した。
実際の入山は1月4日の予定。しばらくは月の半分は飯田に戻り、長源寺と飯田仏教保育園、上郷なかよし保育園の運営にも携わる。
檀家への正式な通知は近く文書で行う予定。次男の早川大地さん(39)によると、貫首就任を伝え聞いた檀家はとても喜んでいるという。
貫首には毎月の大きな行事をトップとして運営するほか、参拝客への対応、僧侶の修行を積む人の指導、修繕・改修の検討など、さまざまな役割がある。
早川住職は「身命を打ち捨ててお山に尽くしたい。まずは平常心で読経をすることから始めたい」と話している。
◎写真説明:貫首の袈裟を着けた早川住職(長源寺で)