飯田市松尾明の下伊那漁業協同組合は12日から、天竜川の本流や支流にアユの稚魚の放流を始めた。13日は飯田松川上下流に県産の養殖稚魚約550キロを放流。ホースやバケツを使いながら8~10センチほどに育った稚魚を川に放った。今月中6回にわたり県産、琵琶湖産などの約5トンを放流する予定で、23日午前0時に解禁となる。
2008年に天竜川上流域で発生した土砂崩落の影響で川が白濁し、アユのえさとなるアカが石に付き難い状況が続いていることから、ことしは本流の放流数を減らし、支流の放流数を増加させた。
13日は飯田松川の上河原橋下から上溝橋までの区間12地点で実施。同区間は昨年の倍となる約550キロを放流した。この日は12~14度の水温で水量ともに絶好の放流日に。飯田、鼎両支部から15人ほどの組合員が参加して、順調な成長を祈りながら川に放った。
鼎支部長(69)は「解禁日までには大きいもので18~20センチほどになりそう。長く楽しんでもらいたい」と期待を寄せた。