天龍村で獣害防ぐシカ追い行事 神送りの神事も

地域の話題

[ 2016年 4月 16日 土曜日 11時16分 ]

 天龍村大河内の池大神社に伝わる国選択無形民俗文化財「大河内シカ追い行事」はこのほど(旧暦3月3日)行われた。続いて疫病神や悪事を村境まで送り出す「神送り」の神事も行われた。氏子住民や伊那民俗学研究所会員、村の地域おこし協力隊員らの参拝もありにぎわった。

 田畑を荒らすシカやイノシシなど鳥獣を追い払い豊作を祈願する行事。まず境内広場に、わらを編んだ胴体に足と角はモミジの枝、腹の中へは小豆飯、ひし餅などを入れた体長80センチほどの雌雄2匹の“シカ”を並べた。

 拝殿前に弓矢を持って立つ狩人役の禰宜(ねぎ)が、シカの前に棒を持って立つ2人の勢子(せこ)にシカを追い出す命令を。勢子が周辺の山中を2度見回り「シカがおったぞ」と伝えると狩人が矢を放ってシカを倒した。見物していた子どもらがシカに駆け寄り、腹の中の餅などを競い合って取り出した。続いて餅や菓子などを投げ拾い集める「おくよ投げ」も行われた。

 シカ追い行事が一通り済むと、神社から100メートルほど離れた所に立つ祈願堂(愛宕堂)で「神送り」の神事を。同堂前にある「神様の休み石」の上に、コシキと呼ぶ直径40センチのわらの輪を上下2段にしたみこしを据えた。みこしには色紙を付けたスス竹22本を挿してある。背後でたたく鉦(かね)と太鼓に合わせて禰宜が祝詞を唱え、疫病神や悪事を村境まで送り出す祈願をした。

  

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