小林さん親子が舟造り 半崎さんの遺志継ぎ 天龍ライン遊舟

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[ 2015年 2月 18日 水曜日 16時57分 ]

 泰阜村の唐笠港にある造船所に金づちの甲高い音が帰ってきた。舟下りを通じて天龍峡観光開発に尽力し、昨年10月、交通事故で亡くなった天龍ライン遊舟=飯田市龍江=会長、半崎保道さん(当時79歳)の遺志を継ぎ、生前に発注済だった船材を使って造船作業に励む親子がいる。下條村の自営業、小林道弘さんと次男の雅弘さんだ。道弘さんは20年ほど前、同社に在籍していたとき保道さんの舟造りを手伝っていた経験の持ち主。「手順を思い出しながら進めている」と3月の完成を目指している。

 保道さんは木造の舟を手造りする数少ない舟大工として活躍し、昨年7月には大病を克服して「半崎丸」を完成。その後の造船にも意欲的で一部材料を発注していたが、作業が進むことはなかった。

 保道さんは生前「体がつらくなったら手伝ってもらいたい」と道弘さんに思いを託しており、同社が依頼。1月中旬から小林さん親子での舟造りが始まった。

 建設関連の仕事をしていた道弘さんは、保道さんの次女と結婚してライン遊舟に5年ほど在籍。主に船頭として働いたが、冬場は造船作業を手伝っていた。「訃報を聞いたときは驚いた。あんなに元気になったのに」(道弘さん)。

 20年ぶりに一から始める舟造りは想像以上に大変といい、道弘さんは「昔教えてもらったことを思い出しながら造っている。でも会長(保道さん)のようにはなかなかいかない」と話す。舟は長さ12~13メートル、43~45人乗りを想定し「半崎丸」とほぼ同じ大きさ。これまでの作業で船底は完成し側面の組み立てに入っており、全体の6割程度まで進んだという。道弘さんは「これが完成すれば自信につながる」と話し、雅弘さんも「初めてでとても難しいけど貴重な体験」と話している。

  

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