山岳文化シンポジウム開く

地域の話題

[ 2019年 10月 22日 火曜日 13時33分 ]

 飯田市出身の登山家らでつくる「南信州山岳文化伝統の会」は21日夜、山岳文化シンポジウムをエス・バード(同市座光寺)で開いた。3年計画で進めるプロジェクトのキックオフと位置付け、冒険家の三浦雄一郎さん(87)=札幌市=が講演。飯田山岳会のシャルバチュム(ネパール・ヒマラヤ、標高6918メートル)初登頂から60年の節目を記念し、登頂記録の上映や鼎談もあった。

 飯田山岳会は日本の民間登山隊としてシャルバチュムの初登頂を成し遂げた。1959(昭和34)年10月25日のことだった。

 この日は、登山隊員の松島信幸さん(88)=高森町下市田=と北城節雄さん(87)=飯田市松尾、飯田市出身の登山家・大蔵喜福さん(68)による鼎談を行った。

 松島さんと北城さんはそれぞれ当時を振り返り、北城さんは「一番言いたかったのは教員として挑戦できたこと」と強調した。海外に出て挑戦するなら退職しなければならない状況にあったというが「世間が若者の無謀とも思える行動を迎えてくれた」と語り、改めて周囲の理解と協力に感謝した。大蔵さんも「若者を世界に送り出す土壌がこの下伊那にあったことがうれしい」と重ねた。

 記録によると、松島さん、北城さんを含む登山隊6人は当初、ランタンリルン(7245メートル)を目指したが、登頂困難を現地で判断し、シャルバチュムに変更。ネパールのカトマンズを出発し、ランタン谷の中心集落を経由して頂を目指した。松島さんは2016年のネパール大地震に言及し「ランタン谷の集落が壊滅状態になったと聞く。当時のことを思うと非常につらい」と胸の内を語った。

 03年に70歳で世界最高峰のエベレスト(8848メートル)に当時の世界最高齢で初登頂し、80歳の13年にも史上最高齢で頂上に立った三浦さんは、「歩き続ける力」と題して講演した。目標に向かって歩み続ける原動力に触れ「小さな一歩でも、できることから始めてみる。そのことが夢の頂上にたどり着くための要素だと思う」と話した。

 9月に立ち上がった南信州山岳文化伝統の会は遠山郷エリアを中心に、自然を守る「エコ登山」を提案する。またインバウンド(訪日外国人客)の誘客につながるリニア時代を見据え、地域の魅力を紹介し学習の場にもなるビジターセンターを登山口がある南信濃木沢に設置する構想。南アルプスの赤石山脈の名を広めようと、「AKAISHI」として国内外に発信する計画もある。シンポジウムをきっかけに、3年計画でプロジェクトを進める方針だ。

◎写真説明:初登頂60周年を記念した山岳文化シンポ

  

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