峠の国盗り綱引き合戦開く

地域の話題

[ 2010年 10月 26日 火曜日 9時45分 ]

 飯田市南信濃と浜松市水窪の青年同士が「国境」の領土拡大をかけて綱引きで争う第24回「峠の国盗り綱引き合戦」が24日、長野、静岡両県境の「兵越峠」(標高1168メートル)で開かれた。信州軍は4年ぶりに勝利した昨年の勢いに乗って連勝を目指したが、力及ばず敗戦。通算成績は12勝12敗の五分となり、遠州側に1メートル食い込んでいた国境も元に戻された。

 戦国大名の武田信玄が、遠州攻略の際に進んだとされる兵越峠を舞台に、1987(昭和62)年に旧南信濃村と旧水窪町の両商工会青年部が地域おこしイベントとして始めた。現在は後身の飯田商工会議所遠山郷支部青年部と天竜商工会青年部水窪支部が主催している。

 ことしは三遠南信地域の交流促進も狙いに、大将役の飯田市の牧野光朗市長、浜松市の鈴木康友市長に加えて、行事役として愛知県豊橋市の佐原光一市長が初参加。陣羽織姿の3市長がそろい踏みで登場した。

 飯田、浜松の両市などから駆けつけた観客らが声援を送る中、両軍12人ずつの国盗り3本勝負の火ぶたが切って落とされた。1本目に完敗の信州軍は2本目も瀬戸際まで引き寄せられたが、懸命の巻き返しで勝利。何とか3本目に持ち込んだものの、防戦の末に余力尽きた。

 今回は男女と体重、勝負時間も「制限なし」で実施した。遠州軍は体重100キロ超級を数人そろえたが、信州軍は0人。悔し涙を拭った飯田商工会議所遠山郷支部青年部の大屋敷和彦部長(42)は「2本目は意地で盛り返せたが、最後に自力の差が出た。来年は圧勝してリベンジを果たす」と雪辱を誓っていた。

 合戦後、遠州側に1メートル食い込んでいた「国境」の看板を実際の県境と同じ位置へと移動。信州軍は過去に1回も国内への侵入を許していないだけに、関係者たちは早くも来年に向け気合をたぎらせていた。

 牧野市長は「過去最高の名勝負」と健闘をたたえ「豊橋市の参加で、三遠南信の絆がますます深まる」と期待。浜松市の鈴木市長は「来年は浜松市制100周年でもあり、信州側に足を踏み入れたい」と早くも勝利をもくろみ、笑いを誘った。行事を担った豊橋市の佐原市長は「両軍の心意気を間近で感じることができた。我々も来年以降の登場(協力)方法を考えなくては」と話していた。

  

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