峠の国盗り綱引き合戦

地域の話題

[ 2019年 10月 28日 月曜日 15時44分 ]

 飯田市南信濃の「信州軍」と浜松市水窪町の「遠州軍」が、互いに“領土”を懸けて争う「峠の国盗り綱引き合戦」が27日、長野・静岡の県境にある兵越峠(標高1168メートル)で繰り広げられた。互角の熱戦となったが信州軍は惜しくも敗れ、静岡県側に3メートル張り出した国境は1メートル戻された。通算成績は17勝15敗。

 飯田商工会議所遠山郷支部などが主催。陣羽織姿の牧野光朗飯田市長と鈴木康友浜松市長が大将を務め、女性2人を含む10人が綱を手に3本勝負に挑んだ。

 1本目は遠州軍が序盤で引いて有利な体勢を作り判定勝ち。2本目は互いに譲らず2度引き分けとなり再々試合に突入した。

 選手の疲労を考慮し、綱がセンターから30センチ以上動かない場合は引き分けというルールをやめ、少しでも綱を引いていれば優勢勝ちとする新ルールに急きょ変更した。

 再々試合も互角の均衡した接戦に。信州軍は必死に綱を引いたが、最後は遠州軍の粘りが勝り優勢勝ちし、2本目も遠州軍勝利で勝負が決まった。信州軍は昨年から2連敗となった。

 熱い戦いを繰り広げた両軍に、会場からは大きな声援が送られていた。試合後選手らは握手をして健闘をたたえ合った。

 静岡県に3メートル食い込んでいた「国境」の札は長野県に1メートル移動し、鈴木市長によって木槌で打ち込まれた。

 遠州軍キャプテンの山本功さん(45)は「昨年から連勝できて素直にうれしい」と喜び、「県境を越えて小さな町同士が頑張っている姿を見せていきたい」と話した。信州軍綱引き部長の山﨑久孝さん(54)は「今日は本当にいい勝負ができた。32回の歴史に残る。観客には一丸となって戦う両軍の魂を感じてもらえれば」と語った。

 初めて観戦したという静岡市の佐藤克己さん(66)は「見ているこちらも力が入るような素晴らしい試合だった」と両軍をたたえていた。

◎写真説明:力を合わせ綱を引っ張る信州軍

  

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