飯田市立川路保育園(上沼和子園長、31人)で25日、福島県南相馬市の住民から届いた手作りの巾着袋と鉛筆立ての贈呈式が行われた。園児が昨年12月に正月用のお餅をついて、南相馬の人々へ送ったお礼。思わぬプレゼントに園児や川路の住民も喜んでいた。
川路地区では、昨年3月11日の東日本大震災により、天龍峡温泉交流館へ南相馬市の15世帯が避難。南相馬の人々の多くはすでに故郷へ帰ったが、滞在期間中にボランティアでの交流だけでなく、天龍峡花の里のソバ畑の草取りや川路バイパスの除草などの作業に加わってくれたことから、川路まちづくり委員会(長谷部喜則会長)と天龍峡そば普及組合(塩澤寛組合長)で正月用のお餅を送ろうと計画。川路保育園の園児も餅つきに参加、園児が描いた絵とともに12月に各家庭へ届けた。
これに喜んだ南相馬の住民から紙製の鉛筆立て40個、全園児分の手作り巾着袋と鉛筆を、それぞれ同園にプレゼントした。
この日は南相馬住民に代わり、同まちづくり委員会と同普及組合の役員4人が園に訪れ、園に届いたプレゼントを園児に手渡した。受け取った園児は笑顔を浮かべて喜んでいた。
このほかにも感謝の気持ちを年賀状に書いて川路の住民に届けた人も多かったという。同まちづくり委員会の長谷部会長は「南相馬の方々には大変お世話になった。かえってたくさんのものをいただいてしまったが、気持ちが通じてくれてありがたい」と感謝。上沼園長は「これだけものを手作りするだけでも大変なこと。早速、みんなで活用したい」と話していた。