高森町の住民が折った鶴を千羽鶴に仕上げる「平和の折り鶴つなぎ」が7月31日、同町吉田のあさぎりの郷であった。完成した1万2000羽以上の折り鶴は、6日の広島平和記念式典に向けて町から派遣する「平和へのかけはし使節団」の参加者によって広島に届けられる。
2009年に開所した町ボランティアセンターが町社会福祉協議会から引継ぎ、毎年行っている。今年もデイサービスセンターの利用者や住民から多くの折り鶴が寄せられ、中には菓子袋を利用して作られたものもあった。
折り鶴つなぎには、高森中学校の生徒や町民ら約70人が参加。大小さまざまな折り鶴を一つ一つ丁寧に糸でつなぎ、50羽ずつの束に仕上げた。高森中3年の米山勇太さん(15)は「世の中が平和になるよう思いを込めて折った」、同町出砂原の成澤米子さん(73)は「平和の尊さを伝える手伝いができれば」とそれぞれ話していた。
作業終了後、折り鶴は町教育委員会の職員に手渡され、5日の使節団出発式で参加者に託される。