平谷村の住民参加イベント「アイスキャンドルinひらや」が25日夜、道の駅信州平谷向かいのほっとパークひらや郷で開かれた。住民が氷の器を持ち寄り、ろうそくがともされると幻想的な光景が広がった。
氷点下15度以下の厳しい寒さが続くこともある平谷村。アイスキャンドルイベントは、冬の寒さを楽しさに変えようと住民主体の催しとして始まり、ことしで12回目を迎えた。
今冬は暖冬傾向が続いており、氷点下10度以下になる日がほとんどなく、これまでにない厳しい環境の中での器作りになった。それでも実行委員会や村が約300個の氷の器を用意。一般のものも含め、400個近いアイスキャンドルが並んだ。
点灯式では、平谷小児童が魔法の杖に見立てた手持ち花火で大きなたいまつに点火。たいまつを持った村職員が打ち上げ花火に点火して開幕を祝った。
雪不足のため、雪の滑り台などの設置はできなかったものの、年賀状のおたき上げや、豚汁、甘酒の無料配布もあり、会場は多くの人でにぎわった。スキー帰りの温泉客や村内の親子連れ、近隣のカメラマンなどが撮影を楽しんだり、たき火で体を温ためたりして寒い冬を堪能した。
川上金司実行委員長(78)は「こんなに暖かく雪がない中での開催は初めてで、氷が溶けてしまうなど大変だった。それでもアイスキャンドルに明かりがともると幻想的な雰囲気になり、多くの人に楽しんでもらえた」と喜んだ。
◎写真説明:幻想的なアイスキャンドルを楽しむ