平谷村が温泉施設「信州平谷温泉ひまわりの湯」に設置した太陽熱利用の温水システムと、深夜電力を使う寒冷地用ヒートポンプ給湯機(エコキュート)が、28日から本稼働した。原油価格の高騰に対する省エネ対策で、施設は灯油の節約分で顧客サービスを図ろうと、新年から無休営業にする。
太陽熱温水システムは、施設の屋根に取り付けた集熱パネル48枚内の真空管が不凍液を温めるタイプで、源泉の温度は四十数度に保たれる。ヒートポンプ給湯機は2台を設置し、温めたお湯はシャワー48基と洗面所で使う。
2設備の導入により、年間45万リットルを使っていた灯油は2割(約800万円)削減できる見込みだという。
総事業費は約1億780万円で、太陽熱利用温水システムの設置は一般社団法人新エネルギー導入促進協議会の補助金2400万円を活用して設置した。ヒートポンプ給湯器設置は村単独事業(過疎対策事業債)。
高橋忠久支配人は「灯油代が下がるメリットは大きい。節約分を定休としていた水曜の運営経費に充て、顧客に還元したい」と話している。