11月に90歳で死去した館長の竹田扇之助(本名・石鍋昌男)さんを追悼し、竹田扇之助記念国際糸操り人形館は9日から、飯田市座光寺の同館に記帳台を設けている。来年1月9日まで。期間中は入館無料。
竹田人形座の代表作「雪ん子」の人形が並ぶ舞台前に、遺影を設置。同館開館にあわせて開催された糸操り講座で、扇之助さんが地域住民を指導する姿や、国内外での公演など、生前の活動を紹介する写真やパネル展示、映像上映も行っている。
同館職員の水上隆さん(64)は、扇之助さんから約10年間指導を受け、現在は糸操り講座受講生で結成された「竹田人形座 竹の子会」で活動する。
水上さんは「獅子舞を初めて演じた時、扇之助さんが泣いて感激してくれた。教えていただいたことを何とか受け継ぐことができたのかな、と感じた」と振り返った。
1月9日には、糸操り人形芝居を楽しむ新春恒例の特別鑑賞会「初春を寿ぐ竹田人形館」(NPO法人いいだ人形劇センター・飯田文化会館主催)を、隣接する麻績の館で開催する。
水上さんは「扇之助さんは人形劇に一生を捧げた人なので、上演することが供養になるのでは。人形劇を楽しんでもらい、扇之助さんをしのんでいただけたら」と話していた。
問い合わせは同館(電話0265・23・4222)へ。
◎写真説明:竹田人形館に設けられた記帳台