第34回全国総合文化祭の日本音楽部門で文化庁長官賞(優秀賞)を受賞した飯田高校邦楽班の生徒ら約40人が5日夕、バスで帰校し、清水越郎校長以下教職員や生徒、父兄などから祝福の拍手で出迎えを受けた。
上位4校は28、29の両日、国立劇場大劇場で行われる東京公演に招待され、演奏を発表する。「子どもたちを国立劇場に連れて行ってやりたい」という30年来の夢が叶った技術指導の大平睦さんは「いい演奏ができると信じていた。生徒たちはプレッシャーに負けず最高の演奏ができたと思う」と生徒たちを称えた。
大平さんに感謝の花束を贈った清水校長は「みんな頑張ってくれて、先輩たちが果たせなかった悲願を達成できた。一段高いところへ進むが、気持ちをしっかり持って賞に恥じないよう頑張ってほしい。今しか経験できないすばらしいこと」と生徒たちを祝福した。
出迎えた書道班の2年生の女子は「自分のことのようにうれしい」と目を輝かせた。宮崎県都城市で開かれた全国大会に応援に行った邦楽班保護者会長の海老原さゆりさんは「成績発表の瞬間、子どもも親も歓声をあげ、涙を流して抱き合って喜んだ。驚きとうれしさの入り混じった何とも言えない気持ちだった」、同副会長の柴原多寿子さんは「感動して鳥肌が立った。今までの努力が報われてよかった。先生に本当に感謝したい」と話していた。