映画「沈まぬ太陽」を撮影した長沼さんと若松監督が来飯

地域の話題

[ 2010年 2月 17日 水曜日 8時07分 ]

 トキワ劇場で25日まで公開中の映画「沈まぬ太陽」を撮影した飯田市上久堅出身の長沼六男さん(64)が15日、同作品の監督を務めた若松節朗さん(60)とともに牧野光朗市長を表敬訪問した。

 2人は14日に同映画館で開かれたトークライブに合わせて来飯。長沼さんが映画「母べえ」(2008年公開)のロケを旧山本中学校杵原校舎と松尾公民館旧講堂で07年に行った際の市の協力に感謝したほか、若松さんを市長に紹介しながら作品をPRした。

 飯田市を訪れるのは今回が初めてという若松さんは「中央道から見た山並みなどが本当にきれいで感動した。景観や長沼さんの友人との会話に、カメラマンとしての原風景を見た気がする」「五平もちの味わいが絶妙で、郷里秋田のきりたんぽとよく似ていると思った」と印象を語った。

 「沈まぬ太陽」については「自分にうそをつかないで生きていけるのだろうか│という映画のテーマも含めて教育的要素があり、子どもたちにも見てもらいたい」と話していた。

   *   *

 飯田市上久堅出身のカメラマン、長沼六男さんが撮影監督を務めた映画「沈まぬ太陽」のトークライブが14日、同作を上映中のトキワ劇場(同市銀座)であった。長沼さんと、監督の若松節朗さんが豪華出演陣とのやりとりなどを明かしながら、作品への思いを語った。

 同作は山崎豊子さんの最高傑作とされる同名の小説を映像化。巨大航空会社の組織の中で翻弄されながらも、不屈の精神を持ち続け、自らの信念を貫く男の生き様を、主演の渡辺謙ら豪華キャストで描く。

 映画の上映後にライブを行い、満席の会場が二人のやりとりに沸いた。

 3時間20分の超大編になったことについて若松監督は「2部編成にすることも考えたが、山崎さんの意向もあってなんとか1本に納めることができた。2度、3度見ると味わいが出てくる作品になった」と胸を張った。

 撮影監督の長沼さんにとっては53作目の作品。「すべてを出し切り、若松さんを大監督にしよう」と決意し、撮影に臨んだという。

 若松監督から「じっくり人間を見せることができる、カメラ愛がある撮影をできる人」と評されると、「脚本に書いてあることを絵にして、どう伝えていくかが私の仕事。映画が完成した時に、良い気持ちになればいいという信念で撮影をした」と話した。

 普段は耳にすることができないキャスティングの裏話や出演陣との撮影秘話も次々と明かされた。

 長沼さんは「航空機事故が発生したシーンについては、当初(古里の)上久堅で撮影することも念頭にあった」と紹介。ライブの前に久しぶりに飯田の街並みを散策したといい、「地方の話を飯田で撮りたいと思った。良い古里を持って幸せだ」と郷里への思いを語った。

 会場には長沼さんの同級生ら多数が詰め掛け、二人の一言ひとことに沸いた。同作を2回以上見たという人も多く、二人を驚かせた。

 長沼さんは飯田工業高校の第一期生。電気科を卒業後、多摩芸術学園(現・多摩美術大)映画科に入学、松竹へ入社した。カメラマンを経て32歳で「新・人間失格」の撮影担当に抜擢され、注目を集めた。

 現在までに約60作で撮影を担当。主な作品には、勝新太郎監督・主演の「座頭市」、山田洋二監督の「男はつらいよ」「母べえ」「たそがれ清兵衛」などがある。

 「沈まぬ太陽」は25日まで公開されている。

  

関連の注目記事

powered by weblio


  

こちらの記事もどうぞ(広告を含む)