泰阜村田本の福寿院でフクジュソウが見頃を迎え、あちこちに顔を出したかわいらしい黄色い花が、訪れた人を和ませている。
「多くの住民が集い、憩える場所をつくりたい」と、同院は20年ほど前から、かつて水田だった土地に桜の植樹と石仏の設置を進めてきた。現在は敷地内に約60本の桜が植わり、春になると多くの地域住民らが足を運び、石仏の観音様とともに花見を楽しんでいる。
フクジュソウは「足元の彩りに」と、寺院の名前にもちなんで8年ほど前から植えている。徐々に株数が増え、今では参道沿いや桜の木の根元、石仏の傍らで楽しむことができる。
横井廣壽住職(73)によると、今年は例年より早い開花。日当たりの良い場所では1月10日頃につぼみを確認できたといい、「見頃は2月いっぱいぐらい」と話す。
「日差しを受けるとパッと花が開き、とてもきれい。毎年きちんと姿を見せ、春を感じさせてくれる」と目を細めた。
◎写真説明:福寿院に咲くフクジュソウ