木曽に統合で63年の歴史に幕、根羽家畜市場が閉場

地域の話題

[ 2010年 3月 12日 金曜日 8時51分 ]

 家畜のせり場として飯田下伊那の畜産業の振興に貢献してきた根羽村赤坂の根羽家畜市場で11日、最後の子牛市場が開かれ、63年の歴史に幕が下ろされた。JA全農長野による市場一本化で、木曽町に開設する県中央家畜市場に統合する。閉場式では、運営に協力してきた地元から遺憾の声ももれた。

 根羽村の家畜市場の歴史は、1947(昭和22)年、田島にせり場が設けられてスタートした。郡内唯一の子牛市場になると、森沢地区に移設。91(平成3)年に現地に移り、年間5回のペースで市場を開いてきた。

 需要減や市場統合を求める生産者らの要望を踏まえ、運営しているJA全農長野は2005年から県内市場の整備を検討。候補地の変更など紆余曲折を経て木曽家畜市場に統合することを決めた。

 閉場式では、JA全農長野の小川和夫副本部長が「地元の協力で運営してこられた。大変感謝しています」と謝辞を述べた。

 一方、地元関係者からは閉場を惜しむ声も聞かれた。

 畜産を村の基幹産業と位置づけ、3度の移転時の建設費負担も含めて積極的に協力してきた根羽村の小木曽亮弌村長はあいさつの中で「畜産業の要である市場の閉場は、畜産の衰退につながるおそれがあり、残念で、遺憾だ」と発言。14年間にわたって参加をしてきた喬木村の農家、城下治三さん(76)は「市場が遠くなり、不便になる。集約による母数拡大で単価が上がることを祈るばかりだ」と話していた。

 最後の子牛市場には飯伊を中心とする農家が110頭余を出品。良質な子牛を手に入れようと全国から集まった肥育農家らが、真剣な目つきで1頭1頭を見極め、競り合った。

  

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