松尾多勢子事業実行委が研修事業

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[ 2012年 5月 30日 水曜日 8時24分 ]

 飯田市山本の有志でつくる松尾多勢子生誕200年顕彰事業実行委員会(平岩孝司会長)はこのほど、多勢子が和歌でつづった上洛日記をもとに、道のりとゆかりの地を訪ねる研修事業を2日間の日程で行った。飯田下伊那などの21人が、本陣や脇本陣が残る中山道の宿場町、京都の岩倉具視旧居などをバスで巡りながら、尊王・倒幕運動に傾けた思いの強さを体感した。

 初日は多勢子とつながりが深い中津川宿から大井宿(岐阜県恵那市)―大鍬宿(瑞浪市)―御嶽宿(可児郡御嵩町)―太田宿(美濃加茂市)―草津宿(滋賀県草津市)を訪問。史実や上洛にまつわるエピソードを聞きながら、国史跡の草津宿本陣、敵の侵入を防ぐために作られた枡形の名残などを見学し、宿場町の雰囲気に触れた。

 2日目は、多勢子が「岩倉家の女参事」とまで言われたほど深く関わった岩倉具視が洛中から追放され、5年間幽棲した京都市左京区の旧宅、多勢子が会合に顔を出した「足利三代木像梟首事件」で有名な等寺院、多勢子が暮らした麩屋町などを訪れた。

 岩倉旧邸では、倒幕急進派の誤解を受けていた岩倉具視のもとを多勢子が密偵として訪れ、真意を尋ねた場面を子孫らが再現。等寺院では、賀茂川にさらされた首が元のさやに納まった木像を興味深く鑑賞した。

 参加者は上洛を追体験し、京都市内を視察する中で、移動距離の長さにも驚いた様子だった。

 鼎名古熊の男性(68)は「清内路峠を越えてから道のりが大変なことを実感し、多勢子が果たした役割をあらためて知った」、さいたま市から参加した男性(73)は「飯田の人たちはずいぶん熱心に国学を勉強したことが、多勢子を通してよく分かった。勉強は必要だとつくづく感じた」と振り返った。

 研修は昨年の生誕200年を記念して、自筆歌碑の建立や学習会、胸像の制作などを手掛けてきた顕彰事業実行委員会が、顕彰事業の締めくくりとして企画した。

  

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