松川町元大島にある本光寺の檀家でつくる護持会が、寺所有の山林に太陽光発電所(出力約49・5キロワット)を建設した。土地を有効活用して売電事業に取り組む。今月末に通電を始める予定で、寺の維持運営に役立てたいとしている。
太陽光発電所は寺の西側500メートルに位置。果樹園に囲まれた緩やかな斜面で、南アルプスを望む。山林2100平方メートルのうち、以前は苗畑として貸し出し、10年ほど前から遊休地だったという400平方メートルを活用した。
昨年9月ごろから検討を始め、ことし2月上旬に着工した。横1メートル、縦1・3メートルのパネル計312枚を30度に傾け、南向きに据えた。総事業費は約2100万円。
想定年間発電量は7万7000キロワット時。発電した電力は、固定価格買い取り制度を利用し全量を中部電力(名古屋市)に売電する。
山林の使い道を探す中、太陽光発電所に注目。護持会のうち4人が昨年11月、株式会社を立ち上げて計画を進めた。社長の林好宏さんは「初めての事業で発電しないと分からない面もあるが、順調に進むことに期待したい」と話した。