松川町の中央アルプス烏帽子岳(2195メートル)の開山式が1日、登山道入口の鳩打峠(1195メートル)で開かれた。更新した登山道案内板も披露。烏帽子岳や念丈岳を経て中央アルプス主稜の越百(こすも)山(2613メートル)までのルートを紹介した。
烏帽子岳と小八郎岳(1470メートル)は、中央道インターから登山道入口までのアクセスが容易なこともあり、中京圏から多くの登山客が訪れる。松川町ふるさと山の会(福澤勝好会長)が、年間を通して登山道整備を続け、登山ポストを設置するなど管理してきた。
開山式は、ふるさと山の会が主催し、町と南信州まつかわ観光まちづくりセンターの後援で昨年から開催。関係者や来賓らが集まり、山岳観光の振興と登山客の安全を祈願した。
県の元気づくり支援金を受けて更新した案内板には、鳩打峠から烏帽子岳を経て念丈岳へのルート、高森町の登山道入口から念丈岳へのルートに加え、念丈岳―奥念丈岳―越百山へと中央アルプスの主稜へ通じるルートも掲載した。
念丈岳から越百山への登山道は、松川町と飯島町の登山愛好家らでつくる「中央アルプス南部岳人ネットワーク」が3年計画で再整備を続けており、今夏も作業を予定する。
ふるさと山の会事務局の北原正尚さん(63)は「かつては多くのルートがあったが、登山客の減少などで廃れてしまった。道の再整備を通じ、ここを中央アルプス縦走への南の玄関口にしたい」と話していた。
◎写真説明:開山式で新たなマップを披露