松川町生田福与の嶺岳寺(れいがくじ)で、梅の木が並ぶ緩やかな斜面に真っ赤なヒガンバナが咲きそろい、訪れる人を楽しませている。
寺の周囲には約5万株が植わる。真っ赤な花を咲かせ、20アールほどの緑の斜面に彩りを添える。管理する住職(78)によると、残暑の影響で生育はまばらだが「例年に比べると長く楽しめそう」。花の見頃は22日前後になりそうだ。
ヒガンバナの赤と下草の緑、梅の幹の黒、青空の4色のコントラストを楽しめるとあって、ヒガンバナを目当てに毎年多くの写真愛好家らが訪れる。台風が過ぎた21日はカメラに収めたり、秋の風情を漂わせる境内で散策を楽しむ観光客の姿も見られた。
住職は元高校教諭。高校で生物を教えていたこともあって花に興味があり、春の彼岸に花を付ける梅に加え、35年ほど前から境内に自生していたヒガンバナを株分けなどして大切に育てている。
無料で開放している。問い合わせは嶺岳寺(電話0265・36・3572)へ。