県南信州地域振興局は22日、飯田市追手町の県飯田合同庁舎敷地内にある飯田城桜丸御門(通称・赤門)を開門した。4月22日までの1カ月間、自由に往来ができる。
赤門の歴史や文化を知ってもらい、地域の魅力を再発見するきっかけにしようと、桜丸御城址のヒガンザクラ(夫婦桜)の開花時期に合わせて例年より早く開門した。追手町小学校の入学式に合わせた恒例の開門式は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため行わない。
同局総務管理課は「文化財なので触ると傷ついてしまうこともある。マナーとマスク着用など一般的な新型コロナウイルス対策を守って散策を楽しんで」と呼び掛けている。
飯田城桜丸御門は、江戸時代の宝暦4(1754)年に建築された屋敷門。柱などがベンガラで赤く塗られていることから、通称「赤門」と呼ばれている。明治維新の廃藩により飯田城の建造物が取り払われた中、赤門は郡役所の門として残され、現在では当時の姿のまま形を残す唯一の遺構となっている。
◎写真説明:開門した飯田城桜丸御門(赤門)