泰阜村は5日、人口減少に伴う担い手不足の解消へ「関係人口」を生かそうと、現在は村外在住ながら、山村留学生の保護者や緑のふるさと協力隊経験者など、村と「関係」のあった人らでつくる「泰阜COHOs(やすおかコーホーズ)」を立ち上げた。村が発信するイベントの運営スタッフや参加者募集などの情報を共有し、それぞれがさらに情報を発信したり、実際に参加したりといった活動を展開する。
この日、一般募集に先駆け、羽佐田和正さん(70)=蒲郡市=、布袋田早紀さん(25)=東京都豊島区=、酒井春樹さん(26)=沼津市=の3人に横前明村長が登録証を交付した。
横前村長は、SNSでの情報発信や家族友人らへの呼び掛け、村の特産品購入、村を訪れての担い手役とさまざまな形の支援があるとし、「泰阜村の応援団になってほしい」と期待。「人口を増やすことは難しいが、減るのを当たり前と手をこまねいている訳にはいかない。コーホーズを核に村を応援し、足を運んでもらえる人をどんどん増やしていきたい」と力を込めた。
登録証を受けた羽佐田さんは、30年前に同村のNPO法人グリーンウッド自然体験センターが主催する山村留学「だいだらぼっち」に、2人の子供が1年間通ったことを契機に、以降もたびたび村を訪れ、祭りや運動会などに参加している。
「村の皆さんに温かく迎え入れていただき、訪れるたびに楽しませてもらっている。少しでも恩返しができれば」と意気込みを語った。
「COHOs」は「tha Community Of Home village Organizers」の略で、「ふるさと世話人会」という意味の造語。総務省の「関係人口創出・拡大事業」の委託事業として取り組む。
◎写真説明:発足式で登録証を手にする3人