「末永く住み続けられる地域をつくる」を学習テーマの一つに掲げる阿智村清内路公民館(櫻井良充館長)は19日夜、地区内にIターンした住民との交流会を同館で開いた。静岡や千葉、フランス、大阪、神奈川から転入した5家族12人がリラックスした雰囲気の中で役員と親ぼくを深めながら、清内路での暮らしについて語り合った。
清内路にIターンする動きは合併前の2006年ころから活発化し、現在は地区人口の約5%をIターン者が占めている。この影響で最近の地区人口は横ばいで推移し、多くなった空き家も少しずつ有効活用されている。
交流会は、Iターン者が清内路に根を張れるよう「まずは打ち解け、地域に対する率直な意見や提案を話しやすい雰囲気をつくろう」と開催。06年以降に自主転入した13世帯に参加を呼び掛けた。
参加者は冒頭の自己紹介で「郷土料理グループの活動を楽しんでいる。ここで末永く暮らしたい」「人と関わるのが好き。清内路が発展するよう自分も頑張りたい」「経営する民宿に来る人たちに清内路の魅力をPRしていきたい」などと心境を語ると、料理を味わいながら歓談した。
心を奪われた上清内路の手作り花火の担い手になろうと、妻子とともに静岡県浜松市から移住して4年目を迎えた男性(35)は「住民はみんないい人で、夏の涼しさを体験すると浜松に帰りたくなくなる。冬は寒いが雪がきれいでいい。自給自足の生活を目指したい」と笑顔で話した。
櫻井館長は「ざっくばらんに話ができた。これをきっかけに話し合いや勉強の場も設けていけたら」と今後を見据えた。