熊谷元一写真童画館で戦時中ポスター公開

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[ 2016年 3月 18日 金曜日 17時16分 ]

 阿智村昼神温泉郷の熊谷元一写真童画館併設アートギャラリーで16日から、戦時中のポスター展が始まった。戦意高揚のスローガンなどが書かれたポスターがずらりと並び当時の雰囲気を伝えている。中には1938(昭和13)年の飯田お練りまつりのポスターも展示されている。

 ポスターは37(同12)年から終戦にかけて国や県が製作し、阿智村の前身の一つ、旧会地村に配布したもの。GHQは処分命令を下したが、村長を務めた故原弘平さんは平和の尊さを後世に伝えよう―と自宅で保管し続けて、5年ほど前に家族が村に寄託した。

 寄託されたポスターは全部で135点あり、村は貴重な資料を守ろうと補強などの保全措置を実施。デジタル画像の保存や複製品の作成も手掛けた。東京都青梅市立美術館の女性学芸員の協力で全点の作者や印刷所などの来歴をまとめた。

 複製品は熊谷元一写真童画館で保管しており、各地に貸し出す活動も行っている。アートギャラリーでの展示は5回目。今展では複製品のうち30点を選んで展示した。

 会場には「行け若人!北満の沃野へ!」とのスローガンが書かれた満蒙開拓青少年義勇軍の募集ポスターをはじめ、鉄や銅の供出を呼び掛けるもの、債権購入を勧めるもの、志願兵募集のポスターなどが並ぶ。

 当時の一流デザイナーや書画家が製作に関わっており、一億総動員で戦争に突き進んでいた様子を伝えている。今展では公開していないが横山大観作のポスターもあるという。

 お練りまつりのポスターは、戦意高揚を目的としたものではないが「武運長久」の文字が入れられているため、他のポスターとともに保管されていたとみられる。

 ポスターの保存事業に携わった元村役場職員の男性(駒場)は「お練りまつりのポスターは飯田の大火で失われたが、阿智に残っていた。ポスターを通じて、戦時中の雰囲気を感じとってもらえたら」と話していた。7月4日まで。アートギャラリーは入場無料。

  

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