研究を村づくりに活用 根羽村、信大農学部と連携協議会

地域の話題

[ 2018年 3月 2日 金曜日 15時47分 ]

根羽村と信大との連携協議会

 根羽村と信州大学農学部は1日、連携協定に基づく連携協議会を村役場で開いた。林間放牧する山地(やまち)酪農や森林生態系、森林の冠雪害、クリタケ栽培などの研究成果を報告した。

 両者は2011年3月に、森林と里山の活用モデルの確立、水源域と流域の発展に向けて連携・協力する協定を締結。学術研究や人材で協力するとともに成果を産業振興や環境保全などに役立ててきた。

 山地酪農では、村内に移住してネバーランドに隣接する森林で牧場整備に取り組む幸山明良(こうざんあきら)さんが取り組みを紹介した。

 先進地の岩手中洞牧場で学び熊本で山地酪農を手掛けた幸山さん。震災で牧場が災害指定地域となり新天地を探す中、山地酪農導入を模索する根羽村にたどり着いた。

 「乳製品の加工施設があり村を挙げてサポートしてくれる」と根羽村の利点を語った。伐採した木材を活用して牧柵を設置するなどの活動をしており、将来は12ヘクタールまで放牧地を広げる予定。幸山さんは山の潜在的な魅力を語り「毎日楽しくて仕方がない。一緒に地域を盛り上げたい」と語った。

 農学部の内山助教は、愛知県安城市との農家民宿を活用した交流事業について研究成果を報告し「山里の暮らし体験の部分で農家民宿が大きな役割を果たしている」と指摘。今後も継続されるよう農家民宿の新たな担い手の確保やサポート、根羽村側の交流の明確化と共有が必要だと助言した。オーストリアの農家民宿の事例も紹介した。

 城田徹央助教は、茶臼山高原の森林の調査結果を報告。大きな木の更新ができない未発達な段階にあるとし「手を入れないで保全を続けてほしい」と呼び掛けた。

 上村佳奈助教は森林の冠雪害の調査を報告。2014年2月の雪害での被害発生条件や原因について解説した。「温暖化で南岸低気圧が増えており、経路によっては今後も冠雪害が発生する可能性がある」として保険などに入って備えるよう助言した。

 福田正樹教授は、クリタケの原木栽培について報告。福田教授が開発した品種のうち大きなものを根羽村で「ビックリタケ」として原木栽培しようと取り組む。今年は伏せ込み地の選定を行い、4月に仮伏せ、夏以降に本伏せする。

 村森林組合の今村豊参事は、岐阜女子大による活性化プロジェクトや木づかいライブ、森林認証取得などの取り組みを紹介。村に関わるさまざまな主体と連携しながら知の集積、森林活用による地域の活性化に取り組んでいくとした。

  

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