豊丘村神稲の佐原地区にある「大平(おおびら)しょうぶ園」でハナショウブが見頃を迎え、花愛好家らを楽しませている。
岡谷市の唐沢修治さん、通子さんが通いながら丹精したハナショウブで、20アールほどに1000株以上植わる。
地元住民によると、唐沢夫妻はもともと佐原地区に住んでいたが、修治さんの仕事の都合で約50年前に岡谷へ移住。佐原の家は別荘とし、30年前に修治さんの定年退職を機に別荘へ通う日が増えた。
「50年前は生き生きとしていた」という佐原の田畑が荒廃しているのに夫妻は心を痛め、花好きという共通点から田畑を花畑にすることにした。
ハナショウブを徐々に増やし、カキツバタ、アジサイ、スイレン、ハスなど種類も増やした。周囲にはハナモモや桜、モミジ、ナンテンなども植わり、今では春から秋までさまざまな花が楽しめる。
今春に修治さんが88歳で死去した。今後は地元有志らが手入れを引き継ぐ意向で、地域活性化にもつなげたいとする。
見学などの問い合わせは村交流センターだいち(電話0265・34・2520)へ。