農泊事業に新たな風を

地域の話題

[ 2020年 2月 19日 水曜日 15時12分 ]

 飯田下伊那地域の農泊やゲストハウス、飲食店などの関係者が参加した「南信州グリーンツーリズム研究会」が18日、飯田市座光寺のエス・バードであった。長年、農泊に携わってきた関係者やIターンなどの若い担い手らが、地域の魅力とグリーンツーリズムの可能性を語り合った。

 「この指とまれ・つながり逢いの会」の総会に併せ、同会と県南信州農業改良普及センターが企画した。

 同会は日本型のグリーンツーリズム推進機運が高まる中、農泊を手掛ける関係者の情報交換の場として始まり、2002年に発足。農泊以外の賛同者も加わりながら、研修会やパンフレットを発行するなど活動を続けてきた。

 18年が経過し会員の高齢化が進む中、リニア開業へ向けて、会員の再活性化と新たな世代とのつながりを設けようと、1月27日に有志らが豊丘村で「南信州宿泊者未来会議」を開催。会員11人を含む50人が参加した。

 今回の研修会は、未来会議から引き続き、若い世代との情報共有、意見交換の場にしようと企画。豊丘村地域おこし協力隊の杉山豊さんをコーディネーターに、同会の伊東和美会長と豊丘村の農家民宿ひがしオーナーの壬生紘彰さん、飯田市のレストランMONDOオーナーの澤田省吾さんの3人が語った。

 伊東さんは「この指とまれ」の活動を振り返り、普及センターの協力を受けながら「楽しいことを第一にゆるく活動してきたから長く続けてこられた」と語った。長年続ける子どもたちの受け入れや「田舎のおばさんの一生懸命のもてなし」の魅力を伝えた。

 埼玉県出身で田舎暮らしに憧れ、祖父の家がある豊丘に戻った壬生さんは「田舎が好き。田舎のない人の田舎になろう」と農家民宿を起業。ぶれないコンセプトとSNSでの情報発信、前職で培った経理の経験を生かして、確かな経営を続ける。「農泊が成り立たないのは思い込み。やればできる」と訴えた。

 地元野菜を活用し高級レストランを営む澤田さんは、売り物にならない規格外の野菜も活用しながら、生産者のこだわりを言葉で客に伝えている。「農家の方に食べている姿をぜひ見てもらいたい。きっと価値に気づくはず」などと語った。

 参加者からは、「楽しさ」や「田舎のおじさんおばさんの温かなもてなし」という長年培った魅力を若者に知ってもらいたいとの意見や、若い世代から経理やSNS活用を学びたいという声が出た。

 総会では、新年度目標に「再生」を掲げ、会の若返りに向けて新体制で取り組む方針を決めた。

 新年度からは会費を徴収せず、研修会やイベント開催時の個人負担金で活動する。ゲストハウスでの見学交流や地域食材を生かした食の研究などを予定する。

◎写真説明:若い世代とグリーンツーリズムを語り合う

  

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