遠山川埋没林と埋没樹を天然記念物に指定

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[ 2017年 12月 16日 土曜日 14時10分 ]

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 飯田市教育委員会は14日に開いた定例会で、南信濃の遠山川の埋没林と埋没樹を市天然記念物に指定した。約1300年前に発生した土砂災害で、遠山川がせき止められて埋没していた林や樹木が再び現れたもの。市文化財審議委員会の指定答申を受け「学術上貴重で、この地方の自然を記念するもの」として評価した。

 遠山川では1980年代後半、南信濃木沢の上村川との合流点から大島の間を中心に、立木や倒木が多く見つかるようになった。

 調査の結果、遠山川支流の池口川左岸にある日陰山が崩落して土砂崩れが発生し、川がせき止められて川沿いの林が埋まった埋没林と、土砂とともに流れ下って川の中に堆積した埋没樹であることが判明。出土したヒノキを分析すると、奈良時代の714年に枯死したことが分かった。

 平安時代の歴史書「続日本紀」や「扶桑略記」の記述から当時、遠江や駿河で地震が起こって天竜川が氾濫したことが明らかになっており、遠山川での土砂災害との関連が指摘されている。

 市教委では、遠山谷の地形の変遷や、古代の遠山谷の森林植生が明らかにできること、地域の自然災害の教材として活用できる点などから、遠山川の埋没林と埋没樹について「地域の自然史・災害史を物語る上で重要な位置づけにある」と評価。

 埋没年代の測定資料となった南信濃自治振興センター所蔵の標本樹と、埋没するヒノキの全体像を確認できる梨元ていしゃ場の標本樹、現地で実際に観察できる小道木の埋没林と、大島の埋没樹の包蔵地を、市天然記念物に指定した。

 市教委によると、今回の指定で市指定文化財は98件、うち天然記念物は22件となった。

  

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