遠山郷で藤糸復活イベント開催

地域の話題

[ 2016年 10月 18日 火曜日 16時06分 ]

003遠山郷

 遠山郷に伝わる物語の中で「藤姫」が紡いだとされ、昨年、地域で生産を復活させた「藤糸」で、飯田市南信濃振興公社などは15日、遠山郷土館和田城で体験ワークショップや講演会を内容にしたイベントを初めて開いた。県内外から約70人が参加して、藤糸の魅力に触れた。

 400年以上前から語り継がれてきた藤糸を再生させ、地域振興につなげようと発足した遠山ふじ糸伝承の会(山崎徳蔵会長)と、技術指導を行う木下美奈子さん(53)=飯田市駄科=らが企画。飯田市赤十字奉仕団が藤糸伝承の歴史を紙芝居で披露し、飯田市美術博物館学芸員の桜井弘人さんは遠山郷や天龍村の霜月神楽における衣装を中心に「藤と民俗」と題して講演した。

 京都府立丹後郷土資料館民俗担当で丹後藤織り保存会長の井之本泰さん(64)は、移住した同府宮津市上世屋での藤糸作りについて紹介。現在11戸23人と犬3匹が暮らす集落であることや、藤織りや紙すきで和紙工芸に取り組もうと30代夫婦も移り住んでいる状況などを報告し、「1本の糸が形になっていく。作らないのはもったいない」と思いを伝えた。

 参加者は、井之本さんが持参した藤糸で縫い上げた服を実際に着てみると「柔らかくてとても着やすい」「体温調整もしてくれそう」などと感想を述べた。

 ワークショップでは藤糸を使って縫うコースター作りや自然のつるを使って編むかご作りに挑戦。上村から訪れた女性(36)は「すごく硬い藤づるが柔らかい糸になることに驚いた。機織りにも興味があった」と話し、コースター作りを体験した。木下さんは「多くの参加があって勇気付けられた。持続可能な取り組みにしていきたい」と述べた。

  

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