長野県公民館大会を開く

地域の話題

[ 2016年 9月 17日 土曜日 14時48分 ]

001公民館

 県内の公民館関係者が一堂に会して実践活動や課題などについて情報・意見交換する「第64回長野県公民館大会」(県公民館運営協議会、県教育委員会主催)が16日まで2日間、飯田市高羽町の飯田文化会館で開かれた。飯田下伊那での開催は阿智村以来12年ぶり。県内各地から約400人が参加し、初日は開会式、全体会、情報交換会、2日目は8つの分科会、閉会式を行い、最後に「大会宣言」を承認した。

 公民館は1946(昭和21)年、民主主義を軸として、戦争で荒廃した地域の振興を図るための中核的な地域拠点として構想され、ことしで70年目を迎えた。49(同24)年の社会教育法制定により法的に位置づけられ、長野県の公民館も、地域住民の暮らしに直結する地域課題を明確にしながら、その解決に向かってさまざまな活動を展開し、地域住民の自主的な学習の場を提供し「学びの場」としての役割を果たしてきた。

 初日の開会式で今大会の開催にあたり「終戦当時と現代の社会状況は異なるが、地方創生といわれる昨今、各地域において住民自らが考え、再び生活や地域社会の立て直しを求められている状況に変わりはない。公民館70年の歩みを振り返り、住民の暮らしと地域のこれからに対して公民館の果たすべき役割は何かについて、熱心な議論が展開されることを期待したい」との提言があった。

 全体会の第1部では「歴史と実践から学ぶ公民館の役割」をテーマに、長谷部三弘さん(元飯田市公民館職員、ひさかた風土舎代表)松下拡さん(元松川町公民館職員、元都留文科大学・飯田女子短期大学講師)岡庭一雄さん(元阿智村公民館職員、前村長)の3人が座談会を行った。飯田市公民館の木下巨一副館長が進行を務めた。

 この中で、長谷部さんは「地方自治行政は縦糸、地方自体活動は横糸。飯田市には縦糸と横糸が20地区20通りある。公民館には縦糸と横糸を多彩な考えを持って紡いでいく力が求められる」、松下さんは「地域の実態を把握する力が大事。まず地域を足で歩き、声を掛け、直に話し合い、地域の実態をつかんでいく取り組みが基本になる。それには時間と学習体験が必要」、岡庭さんは「地方自治を発展させる誇りを持てる地域をつくっていく上で公民館の果たす役割は大きい。地域課題を解決し現状を変えていくには、批判的・反省的な考えを持たないといけない。中立はあり得ない。住民の要求に軸足を置くしかない」とそれぞれ述べた。

 第2部は、島田修一さん(元喬木村公民館職員、中央大学名誉教授)が、「学びを土台に、地域と社会を拓く~公民館・社会教育の今日的課題」と題して総括講演。島田さんは「人間として豊かに生きる道をふさがれている中で、どのように学び、生きていったらいいのか問われている。公民館はみんなのもの。みんなで今なにを学んだらいいか。時代状況に結びついた公民館活動を展開し、学びをつくり質を高める」と説いた。

 大会宣言は、公民館の学習の原点が、住民の生活・暮らしにあることを確認し、これまでの成果をこれからの社会教育・公民館活動につなげていくことを確認。その実現に向けて、①住民自治を支える②地域づくりの担い手を育てる③多様な連携を図る―ことを宣言した。

  

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