阿南町富草の阿南町化石館で、軒先に立てかけておいた竹ぼうきにキセキレイが巣を作り、訪れた人の注目を集めている。5つの卵は無事にかえり、腹の黄色い親鳥が虫をくわえて飛び交う姿が見られる。
鳥の巣を見つけたのは今月13日。同館スタッフが掃除をしようと竹ぼうきに手をかけたところ、鳥が飛び立った。驚いて竹ぼうきをよく見ると、お椀のような鳥の巣が見つかったという。
初め巣には5つの卵があり、親鳥がしっかりと卵を温め、人が近づいても逃げなかったという。23日に巣の中をのぞいたところ、いつの間にか、かえったばかりの雛(ひな)の姿が見られた。
キセキレイはセキレイの一種で体長20センチほど。胸の黄色と背中の黒が特徴で、崖のくぼみや枝の茂みのほか、人家の軒先にも巣をつくることがある。
キセキレイの雛は通常、2週間ほどで巣立つ。同館スタッフは「まさか竹ぼうきに野鳥が巣をつくるなんて。野良ネコなどにいたずらされないか心配だけど、無事に巣立ってくれるよう見守りたい」と話していた。