阿南町和合で「鈴ケ沢なす」の定植

地域の話題

[ 2019年 6月 22日 土曜日 14時24分 ]

 伝統野菜の継承と障害者の就労機会拡大を図る「農福連携」を阿南町就労支援センターと取り組む、同町の和合元気なむらづくり協議会は21日、和合心川地区のほ場で伝統野菜「鈴ケ沢なす」の定植作業を行った。この日は、和合小学校の児童9人を招いて実施。児童らは畝づくりから挑戦し、8月初旬の収穫に思いをはせながら、丁寧に苗を植えていった。

 鈴ケ沢なすは、2008(平成20)年に信州の伝統野菜に認定された。来歴は不明だが、昭和30年代には阿南町と平谷村との境にある和合鈴ケ沢集落で栽培されていたという。果長20~25センチ、果重350~450グラムの大型ナスで、あくが少なく、強い甘みともちもちした食感が特徴。

 地区内の生産者が減少する中、「伝統の野菜を100年先まで残せる仕組みをつくろう」と5年前、生産者ら住民有志などでつくる同協議会が遊休農地を活用し、ほ場を整備。生産者指導の下、就労支援センターの利用者らが定植から収穫までの作業を手掛ける「農福連携」をスタートさせた。

 同じく信州伝統野菜の「鈴ケ沢うり」「鈴ケ沢南蛮」の栽培にも取り組む。

 今年は先月26日からナスの定植作業を開始し、約350株の苗を植えた。6月末までに、10アールのほ場に約1100株を植える計画。

 この日、伝統野菜の継承に一役買った和合小6年生の有冨燦さん(11)は、「鈴ケ沢なすはとてもおいしい。ことしも大きく育ったなすを食べるのが楽しみ」と話した。

 農業支援を行う、同協議会内に設けた「南信州おひとよし倶楽部」の市瀬光義さん(74)は、「標高の高い地域でつくられるナスは実がしまっていておいしい。おいしいからこそ栽培が引き継がれてきた。買う人がいるからこそつくる人がいる」と強調。「作業をした体験とおいしさが子供たちの印象に残り、将来地域の外に出た時にも、また食べたいと思ってもらえたら」と期待を寄せた。

◎写真説明:苗を植える和合小の児童

  

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