阿南町富草の工場跡地に羊を放牧

地域の話題

[ 2016年 8月 23日 火曜日 15時07分 ]

阿南町羊放牧

 阿南町は22日、町内の農事組合法人メッツハウス(小澤公隆組合長理事)と連携を図り、同町富草の工場跡地に羊のサフォーク種4頭を放牧した。町の管理地であるため毎年職員が草刈りなどの維持管理を行ってきたが、羊を活用して人手不足の課題を解消する。ちょうどこの日、大学連携事業で町を訪れていた愛知大学生も体験参加して、柵を設置したり放牧の準備を手伝った。

 同法人は設立15年目を迎え、現在は10人で55頭のサフォーク種を飼育。町内6カ所の遊休荒廃地などに放牧して飼料コストの圧縮を図りながら地域環境維持に努めている。草を食べ尽くした後は再び農地を復活させ、サツマイモの生産などにも取り組んでいる。

 7カ所目となる今回は、撤退して10年以上が経過する誘致企業の工場周囲を柵で囲み、1メートルほどに伸びた草が生い茂る約20アールを放牧場にした。担当する総務課企画地域おこし係の係長は「工場跡地は職員などで維持管理しているが、何も生み出さない状況」と語り、「放牧が飼育費の削減につながり、やがては地域の特産品になれば。今後の町の政策にも生かしていきたい」と試験実施を決めた。

 大学連携事業「感動行政調査」で22日から同町を訪れていた愛知大学地域政策学部の3年生13人も体験学習として参加した。軍手をはめて柵の設置作業を手伝い、4頭のヒツジの放牧を見守った。女子生徒の一人(21)は「街中にいてはできないことを経験できた。遊休荒廃地の草を羊に食べてもらう発想に驚いた」と語った。

 小澤組合長理事によると、将来的には現在の3倍にあたる150頭ほどの飼育を目標に、昨年から始めた肉の出荷も拡大していく方針。「高級で純国産の肉として、町の特産品化を目指したい」と話した。

 愛知大生は、自治体職員や地域のリーダーが仕事を通じて感じた感動体験を調べ、それをどう地域づくりに生かしているのか、心の中の可視化を目指す「感動行政」調査を22日から実施しており、24日に役場で報告会を開く。

  

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