阿南高校の茶華道部が、阿南署のロビーや阿南病院の待合室に季節を先取りした生け花を飾り、訪れた人たちの目を楽しませている。
校内に作品を展示している女子部員7人が「お世話になっている施設へのお礼を兼ねて飾り、多くの人に見てもらえたら」と、昨年9月から月1回の提供を目安に始めた試み。阿南署には今月、黄色い花を咲かせたサンシュユを「春の訪れ」の作品名で展示している。
提供する作品は、飾る場所の雰囲気を考えながら生け、顧問のチェックを経て届けているという。
生けた生徒の名前、作品名を紙に書いて貼り出している阿南署では「住民や警察官の癒しになっている。持ってきてくれた時はまだつぼみだったが、すっかり花開いて、春を感じるね」との声が聞かれ、花が届くのを楽しみにしている様子だ。
牧島晃校長は「作品を褒めてもらえることが生徒の自己肯定感、自己有用感の高まりにつながっている。花を届けに行くといつもニコニコして帰ってくる」と話した。