阿智と信大が共同研究調印

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[ 2014年 4月 26日 土曜日 9時57分 ]

 信州大学農学部(中村宗一郎学部長)と阿智村、化成工業(中島秀明社長、阿智村春日)の3者は24日、キクイモの機能性成分について2年間の共同研究を行う契約の調印を行った。新たに発見されたキクイモ由来のポリフェノールについて基礎研究を進め、農業振興や商品開発などにつなげるねらいだ。

 阿智村と信大農学部の共同研究は2011年から開始。キクイモでは「イヌリン」が機能性成分として注目されてきたが、3年間の研究により、イヌリン以外にもキクイモ特有のポリフェノールに効能があることが明らかになった。

 このポリフェノールは、アレルギー軽減などの効果が期待される。今後2年間の研究ではキクイモのどの時期どの部位に最も多く含まれるようになるのかや、どの程度摂取すれば有効に作用するのかなどを調べる。

 今回の契約から新たに共同研究に加わった化成工業は、電気機器や自動車のプラスチック部品の製造を手がけるが、海外工場へ製造がシフトする中、国内工場の新たな事業として、農業と連携した食品産業やバイオ産業に活路を見出そうと参加。基礎研究の成果から、キクイモを利用した製品の商品開発を目指す。

 同村では10年からキクイモ加工の食品工場を作り、遊休荒廃農地解消のためにキクイモ栽培を推奨してきた。現在は2ヘクタールで栽培し40~50トンの収穫がある。

 加工品の「きくいも茶」を生産する同村浪合の南信州機能性食品工場御所の里の運営は、昨年10月から農事組合法人「きくいもの郷」の指定管理となった。ことし3月に完成した増設工事では、新たな方式の温風乾燥機を導入し、生産効率が大幅に向上した。

 きくいも茶は昼神温泉でも利用されており、接待などのお茶で出す旅館が増えている。同学部食品化学研究室によると、このポリフェノールは、低分子の安定した構造で熱に強いため、茶からも検出されたという。

 南箕輪村の信大農学部で開かれた調印式で、中村学部長は「キクイモと言えばイヌリンだったが、違った視点からの研究で、より付加価値の高いものになるのでは」と語り、熊谷秀樹村長は「ここまで進んだ産官学連携での研究は他にないはず。行政としてありがたい」と期待を込めた。化成工業の中島社長は「この発見はインパクトがある。どんな事業にしていくかじっくりと考えていきたい」と話していた。

  

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